欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2015/8/5

企業情報

バイエル―2ケタ台の増収増益に―

この記事の要約

製薬・化学大手の独バイエル(レバークーゼン)が7月29日発表した2015年4-6月期(第2四半期)の営業利益(EBITDA、調整前)は前年同期比33.2%増の28億9,900万ユーロと大幅に伸びた。ユーロ安が強力な追い風 […]

製薬・化学大手の独バイエル(レバークーゼン)が7月29日発表した2015年4-6月期(第2四半期)の営業利益(EBITDA、調整前)は前年同期比33.2%増の28億9,900万ユーロと大幅に伸びた。ユーロ安が強力な追い風となっており、売上高も18.2%増の120億9,000万ユーロに拡大。すべての事業部門で2ケタ台の増収増益を確保した。

製薬部門のEBITDA(調整前)は16億7,500万ユーロで、27.5%増加した。売上高は28.0%増の59億800万ユーロ。同社が最重視する特許薬の新製品5種類(「イグザレルト」「アイリーア」「スチバーガ」「エクソフィーゴ」「アデムパス」)の売上高は約50%増えて10億5,000万ユーロに達した。米メルクから買収した一般医薬品事業も業績拡大に貢献した。

来年半ばまでの新規株式公開(IPO)を予定する化学品部門のEBITDA(同)は87.4%増の5億600万ユーロと急拡大した。原料価格の低下で利幅が膨らんだ格好。農業科学部門はラテンアメリカ市場と殺虫剤事業の不振にもかかわらず、EBITDA(同)を19.2%増の7億3,300万ユーロに拡大した。

同社は今回の決算発表で、15年12月期の売上予測を下方修正した。年商9億ユーロ強の血糖値測定器事業(BDC事業)をパナソニックヘルスケアに売却することが決まったためで、従来見通しの480億~490億ユーロから約470億ユーロへと引き下げた。