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2015/8/26

総合 - ドイツ経済ニュース

GM作物の販売自粛、独農相がメーカーに要請へ

この記事の要約

ドイツのクリスティアン・シュミット食糧・農業相は農業科学メーカーに遺伝子組み換え(GM)トウモロコシの国内販売を自主的に見合わせることを要請する考えだ。国内16州の農相に宛てた文書をもとにロイター通信が24日報じたもので […]

ドイツのクリスティアン・シュミット食糧・農業相は農業科学メーカーに遺伝子組み換え(GM)トウモロコシの国内販売を自主的に見合わせることを要請する考えだ。国内16州の農相に宛てた文書をもとにロイター通信が24日報じたもので、メーカーが拒否した場合は欧州連合(EU)の新ルールに基づいて国内栽培を禁止する。

シュミット農相はEUの欧州委員会を通してメーカー各社に自粛を要請する。モンサント、シンジェンタ、ダウ・アグロサイエンス、デュポン・パイオニアが対象となる。

EUでは域内での栽培を認可されたGM作物であっても加盟国が独自の判断で禁止できる改正指令案が3月に正式承認された。加盟国は安全性や環境への影響、国土計画、土地利用、社会経済的影響、公共政策などの根拠に基づいて、独自にGM作物の栽培を禁止または制限できる。

独与党内ではGM作物の栽培を認めないことで合意が成立しているものの、国内栽培の禁止・制限に踏み切る前に、メーカーに販売自粛を要請することがEUのルールで定められているため、まずは関係各社に文書を送付する。

EUはGM作物の栽培認可をめぐる協議で加盟国間の溝が埋まらないことから、各国の裁量に委ねることにした。