欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2015/9/2

総合 - ドイツ経済ニュース

輸入物価の下げ幅3カ月連続で拡大、石油安響く

この記事の要約

ドイツ連邦統計局が8月27日発表した2015年7月の輸入物価指数は前年同月比1.7%減となり、下げ幅は3カ月連続で拡大した。エネルギー価格の大幅下落が響いた格好。エネルギーを除いたベースでは2.5%増となり、10カ月連続 […]

ドイツ連邦統計局が8月27日発表した2015年7月の輸入物価指数は前年同月比1.7%減となり、下げ幅は3カ月連続で拡大した。エネルギー価格の大幅下落が響いた格好。エネルギーを除いたベースでは2.5%増となり、10カ月連続で上昇した。

エネルギー価格は25.0%低下した。原油と石油製品がそれぞれ34.5%減、28.2%減となり全体が強く押し下げられた。天然ガスは5.5%減、電力は0.5%減で、石炭は5.5%上昇した。

鉄鉱石も19.3%減と大きく落ち込み、銑鉄・鉄鋼・鉄合金は5.2%減だった。非鉄金属鉱石は5.5%減。非鉄金属はアルミナ・アルミ合金が7.6%増となったこともなり、全体で1.6%上昇した。粗ニッケルは20.0%下落し、銅板・粗銅も4.1%落ち込んだ。

食品関連では豚肉(16.9%減)と牛乳・乳製品(12.2%減)が2ケタ台の低下となった。欧米の経済制裁に対する対抗措置としてロシアが食料品の輸入を禁止している影響で、供給過多に陥っていることが背景にある。穀物も2.0%下がった。

一方、電子部品は8.6%上昇した。ユーロ安が反映されたもようで、衣料品と医薬品もそれぞれ7.9%、4.1%高くなった。

7月の輸入物価指数は前月比でも0.7%低下し、3カ月連続でマイナスとなった。エネルギーが4.8%下落。エネルギーを除いたベースでは変動がなかった。

7月の輸出物価指数は前年同月比が1.2%増、前月比が0.1%増だった。