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2015/9/9

経済産業情報

難民手当の受給者14年は60%増加、国外からの移住者は純増55万人

この記事の要約

難民認定を受けて手当を受給する外国人の数が昨年末時点で32万2,850人となり前年末を61.3%上回ったことが、ドイツ連邦統計局が3日発表したデータで分かった。増加は5年連続。内戦が起きていたり政情が不安定な国の出身者で […]

難民認定を受けて手当を受給する外国人の数が昨年末時点で32万2,850人となり前年末を61.3%上回ったことが、ドイツ連邦統計局が3日発表したデータで分かった。増加は5年連続。内戦が起きていたり政情が不安定な国の出身者で増加が目立つ。

受給者を出身地域別でみると、増加率が最も大きかったのはアフリカで90.1%に達した。これに欧州(63.1%)、アジア(50.4%)が続く。欧州では旧ユーゴスラビアのモンテネグロ、コソボ、セルビアの3カ国が全体の半分以上を占めた。

増加率が最も高かった国はエリトリアで、295.2%に達した。シリアも247.8%と極めて大きい。

受給者は食料品や住居、衣類など生活に必要なものを主に現物支給の形で受け取るほか、日々の小用のために小遣いも受給する。また。これとは別に病気や妊娠・出産などの際は特別手当を受給できる。これら支給の総額は約24億ユーロで、前年をおよそ58%上回った。

一方、連邦統計局が同日発表した移住統計によると、国外からの移住者(ドイツ国籍を含む)は前年比19%増の146万5,000人となり、国外への移住者(15%増の91万4,000人)を55万人上回った。国外からの移住者の純増数(55万人)は1992年以来の大きな規模。難民とバルカン諸国からの移民の急増で水準が押し上げられた。労働移民に対する制限が全面解除されたルーマニアは純増数が52%増の7万5,000人、ブルガリアは同61%増の3万3,000人で、内戦が続くシリアは271%増の6万2,000人だった。

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