電機大手の独シーメンス(ミュンヘン)が今後数年間でインドに10億ユーロを投資する考えだ。訪印したケーザー社長が現地紙『エコノミック・タイムズ』に明らかにしたもので、同国での雇用規模も4,000人増やし2万人にするとしている。
ケーザー社長は同紙のインタビューで、インドのソフト会社買収のほか、現地顧客向けのソリューションを開発するコンピテンス・センターの設立を視野に入れていることを明らかにした。独『ハンデルスブラット』紙が社内情報として報じたところによると、インドへの新規投資ではモビリティ、スマートシティ、ヘルスケアに重点を置く考えという。
ケーザー社長は8日、同国のモディ首相と会談した。同首相は外資の投資環境を改善し製造業の発展を目指す「メイク・イン・インディア」政策を掲げており、シーメンスはドイツで初めてこれに応える大手企業となる。
10月には第3回独印共同閣議がインドで開催される。ケーザー社長はこれに随行し、モディ首相と再び会談する予定のようだ。
インドでは電気機関車工場の建設に向けた入札が行われており、シーメンスのほか、競合のアルストム、ボンバルディアが応札した。入札結果は9月末に発表される予定。落札した企業はインド鉄道と共同で同国北西部のビハールに工場を設置。機関車800両を生産する。