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2015/9/16

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ランクセス―イネオスと合弁交渉か―

この記事の要約

化学大手の独ランクセス(ケルン)が主力の合成ゴム事業を合弁会社化する方向で英・スウェーデン資本の川上メーカー、イネオスと交渉しているとの観測が浮上している。ロイター通信が消息筋の情報として報じたもので、合弁が実現するとラ […]

化学大手の独ランクセス(ケルン)が主力の合成ゴム事業を合弁会社化する方向で英・スウェーデン資本の川上メーカー、イネオスと交渉しているとの観測が浮上している。ロイター通信が消息筋の情報として報じたもので、合弁が実現するとランクセスは原料を安定確保できるようになる。ランクセスはメディアの問い合わせに「常に複数の企業と交渉している」と回答するにとどめ、報道内容へのコメントを控えた。

合成ゴムはランクセスの売上高(2014年:80億ユーロ)の3分の1以上を占める最大の事業だが、業界が抱える過剰生産能力とそれに伴う価格下落を受けて2年前から収益力が低下。同社は人員削減や生産拠点の統廃合に取り組んできた。同事業の強化に向けては他社との提携も模索している。

イネオスは合成ゴムの原料であるブタジエンを製造。合成ゴムそのものは手がけていない。ランクセスのマティアス・ツァッヒェルト社長は以前、合成ゴムメーカーとの提携よりも川上メーカーとの後方統合の方が好ましいとの立場を示しており、イネオスは格好の提携先候補と目されている。

消息筋の情報によると、ランクセスは石油化学大手のNKNK、シブール(ともにロシア)、サウジアラムコ(サウジアラビア)の3社とも交渉を行った。このうちサウジアラムコはランクセスの合成ゴム事業を完全買収する考えを示したため、すでに破談になったという。NKNKとシブールはメディアの問い合わせにコメントを控えている。

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