ドイツ連邦統計局が29日発表した2015年8月の輸入物価指数は前年同月を3.1%下回り、1月以来の大きな下落幅となった。エネルギーが29.8%低下し、全体が強く押し下げられた格好。エネルギーを除いたベースでは1.6%上昇した。
エネルギー価格を強く押し下げたのは石油で、原油の下落幅は42.1%、石油製品は同34.3%に達した。天然ガスと石炭はそれぞれ同3.0%、1.4%にとどまり、電力は2.9%上昇した。
鉱石も大きく値下がりしており、鉄鉱石は17.3%低下。非鉄金属鉱石も11.9%落ち込んだ。銑鉄・鉄鋼・鉄合金は6.5%減、非鉄金属は3.5%減で、粗ニッケルと銅板・粗銅は各28.0%、11.8%下落した。
食料品ではコーヒー生豆(15.5%減)、豚肉(15.2%減)、牛乳・乳製品(12.4%減)が大幅に落ち込んだ。
一方、リグニン・セルロースは14.3%上昇。電子部品(7.4%増)、衣料品(6.6%増)、医薬品(4.1%増)、機械(2.7%増)も前年同月を上回った。
8月の輸入物価指数は前月比でも1.5%減となり、4カ月連続で落ち込んだ。エネルギーが8.6%下落。エネルギーを除いたベースでは0.6%減だった。
8月の輸出物価指数は前年同月比が0.8%上昇。前月比は0.5%低下した。