ATM、POSシステム大手の独ウィンコール・ニックスドルフ(パーダーボルン)は8日、貴重品の警備輸送を専門に手がける蘭ブリンクス・ネーデルランヅ(Brink’s Netherlands)を吸収合併すると発表した。収益力の高いITサービス事業を強化する狙い。買収金額は明らかにしていない。買収計画は蘭カルテル庁(ACM)の承認を得ている。
ブリンクス・ネーデルランヅは米ブリンクスの元子会社で、2014年に独立した。ウィンコール・ニックスドルフは同社を蘭子会社セキュアキャッシュ(SecurCash)に統合。セキュアキャッシュは売上高を7,000万ユーロに拡大し、蘭現金管理・輸送サービス市場シェアを約40%に引き上げる。
ウィンコール・ニックスドルフではハードウエア価格の下落を受けて業績が悪化したことを受けて、ソフトウエアとITサービス事業の強化を推し進めている。主要顧客業界の銀行と小売でデジタル化が進展しこれら分野の需要拡大が見込まれるためだ。