欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2015/10/21

企業情報

ネスレ―15年予測引き下げ、即席麺問題など響く―

この記事の要約

スイスの食品大手ネスレ(ヴェヴェイ)は16日の決算発表で、2015年12月期の売上成長率見通しを下方修正した。インドでの即席麺販売禁止や中国販売の不振が響いているためで、前年を実質およそ5%上回るとしていた従来予測を同約 […]

スイスの食品大手ネスレ(ヴェヴェイ)は16日の決算発表で、2015年12月期の売上成長率見通しを下方修正した。インドでの即席麺販売禁止や中国販売の不振が響いているためで、前年を実質およそ5%上回るとしていた従来予測を同約4.5%に引き下げた。

インドでは6月、同社ブランド「マギー」の即席麺から鉛が検出され、販売禁止となった。ネスレはこれに伴い6月中間期に計6,600万スイスフランの損失を計上。現地販売は現在も認められておらず、これが同国売上の目減りにつながっている。同社は現在、販売再開に向けて当局と協議中だ。

米国で皮膚病の処方薬を当初計画よりも割り引いて販売したことも売上予測の下方修正につながった。

15年1~9月の売上高は648億6,300万フランで、前年同期を実質4.2%上回った。米国での冷凍食品販売が回復したほか、欧州を襲った猛暑の効果でアイスクリームの販売が伸びたことが業績の押し上げ要因となった。