ドイツ連邦統計局は12日、10月の消費者物価統計の詳細を発表した。それによると、インフレ率(ドイツ基準)は前年同月比が0.3%、前月比がプラスマイナス0%で、速報値と変わりがなかった。前年同月比のインフレ率は5月の0.7%をピークに低下が続いていたが、10月は6月と同水準まで回復した。ただ、欧州中央銀行(ECB)が適正水準とする2%弱を依然として大幅に下回っている。
インフレ率を押し下げる最大の要因はエネルギーで、灯油は前年同月から24.5%低下。自動車燃料も13.1%下がった。エネルギーを除いたベースではインフレ率が1.4%と比較的高い。(表を参照)
エネルギー以外で下げ幅が大きかったのは乳製品・卵と電話機で、それぞれ6.0%、5.2%低下した。このほか、娯楽家電(2.9%減)、航空券(2.8%減)、通信サービス(1.3%減)も前年同月を下回った。
一方、食料品は1.6%増となり、3カ月連続で上昇した。野菜と果物がそれぞれ13.1%、9.7%アップ。ジャガイモの上げ幅は30.7%に達した。このほか、タクシー料金(13.4%増)、情報機器(5.2%増)、たばこ(4.3%増)が大きく上がっている。