日立工機は13日、中堅電動工具メーカーの独メタボを完全買収すると発表した。欧州事業を強化する狙いで、メタボの株式を投資会社や創業家から譲り受ける。買収金額は221億円。来年3月1日の株式取得を見込む。
メタボ株80%を仏投資会社チェッカーズ・キャピタル・パートナーズ、同10%を創業家、残り10%を経営陣と従業員から譲り受ける。
メタボは1924年の創業で、従業員数は1,800人。一般消費者向け事業からは2009年に撤退し、経営資源を手工業者向け事業に集中している。昨年の売上高は3億6,000万ユーロで、営業利益1,320万ユーロを計上した。欧州を中心に充実した販売網を持ち、世界でも25カ国に販売拠点を確保している。
日立工機は日本で高い市場シェアを持ち、北米でもホームセンターに販売網を獲得している。欧州については重点戦略地域と位置づけており、メタボの買収により同地ので販売を強化。現地調達先も拡大し、ユーロの為替リスクを軽減する意向だ。