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2015/11/25

企業情報

ボンバルディア―鉄道部門のIPOが見送りに―

この記事の要約

カナダの航空機大手ボンバルディアは19日、ドイツに本社を置く鉄道車両・設備部門ボンバルディア・トランスポーテーション(以下:鉄道部門)にカナダの年金ファンドであるケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ)が資本参加すると発表した […]

カナダの航空機大手ボンバルディアは19日、ドイツに本社を置く鉄道車両・設備部門ボンバルディア・トランスポーテーション(以下:鉄道部門)にカナダの年金ファンドであるケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ)が資本参加すると発表した。ボンバルディアはこれにより航空機部門の事業資金を確保するため、同資金を得る目的で年内に予定していた鉄道部門の新規株式公開(IPO)を見送ることになった。

CDPQは鉄道部門を統括する新たな持株会社の株式30%を15億米ドル(14億ユーロ)で取得する。鉄道部門を50億ドルと評価したことになる。

ボンバルディアは5月、鉄道部門のIPO方針を発表した。第4四半期に独フランクフルト市場で同部門の株式50%未満を公開。市場資金を航空機部門の事業資金に充てる意向だった。

CDPQが鉄道部門に資本参加するため、IPOを実施する必要がなくなった。ただ、CDPQは新持株会社の株式を5年後以降に市場で売却できるため、同持株会社株は将来的に公開される可能性がある。