独住宅不動産市場トップのヴォノヴィア(旧ドイチェ・アニントン、デュッセルドルフ)は1日、同2位のドイチェ・ヴォーネンに対する株式公開買い付け(TOB)計画を正式発表した。11月30日の臨時株主総会で株主の承認を取得。TOB手続きを速やかに開始した。ドイチェ・ヴォーネンは同TOBへの対抗策を打ち出しており、TOBの成否はドイチェ・ヴォーネンの株主がどう判断するかにかかっている。
ヴォノヴィアは現金と株式を組み合わせてTOBを実施する方針で、ドイチェ・ヴォーネン株11株につき現金83.14ユーロと自社株7株を割り当てる。買収総額は債務の引き受けも含めて総額140億ユーロ。株式50%超の確保を同TOBの成立条件としている。買収手続きの完了後2年で年8,400万ユーロのシナジー効果を引き出せるとしている。
ドイチェ・ヴォーネンは同TOBの実現を阻止するため27日、同業パトリチアから住宅不動産1万3,600件を12億ユーロで譲り受けると発表した。ヴォノヴィアは同物件も含めてドイチェ・ヴォーネンを買収する考え。