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2015/12/2

経済産業情報

将来性の最も高い都市はダルムシュタット

この記事の要約

フランクフルト南部のダルムシュタットはドイツの都市で最も将来性が高い――。財界系シンクタンクIWドイツ経済研究所が経済誌『ヴィルトシャフツボッヘ』などの委託で実施した調査でそんな結果が出、注目を集めている。 IWは人口1 […]

フランクフルト南部のダルムシュタットはドイツの都市で最も将来性が高い――。財界系シンクタンクIWドイツ経済研究所が経済誌『ヴィルトシャフツボッヘ』などの委託で実施した調査でそんな結果が出、注目を集めている。

IWは人口10万人以上の計69都市を対象に15年後の2030年時点の産業競争力を数値化しランキングを作成した。特に、つながる工場である「インダストリー4.0」の実現に適しているかどうかを重視した。

ダルムシュタットは経済のデジタル化の項目で最高の評価を受けたほか、インダストリー4.0関連企業の割合と数学・情報科学・自然科学・工学系学生の割合も最も高かった。製薬・化学大手メルクの本社や電気通信大手ドイツテレコムの主要拠点があることもプラスに働いた。

2位はニュルンベルクの北にあるエアランゲンだった。大卒資格を持つ就労者の割合と特許出願の割合で1位を獲得。同市にはシーメンスの主要拠点があるほか、医療機器・太陽光発電機器関連の企業も多い。

将来性の高い都市はドイツの南部に集中しており、トップ15にはバーデン・ヴュルテンベルク州から4都市(ハイデルベルク、シュツットガルト、カールスルーエ、フライブルク)、バイエルン州から3都市(エアランゲン、ミュンヘン、レーゲンスブルク)がそれぞれランクインした。トップのダルムシュタットと13位のマインツも含めると南部は計9都市に上る。