ブンデスリーガの独占放映に幕か、独禁当局が協会と協議

独プロサッカーリーグ「ブンデスリーガ」のライブ放映権を入札で落札した1社に独占供与するこれまでのルールは来シーズンを最後に廃止される可能性が高いもようだ。『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が複数の放送局から得た情報として報じたところによると、連邦カルテル庁は現在、同ライブ放映権を複数の事業者に付与する「ノー・シングル・バイヤー・ルール」の導入を義務づける方向で、ブンデスリーガを運営するドイツ・サッカー協会(DFL)と協議しているという。

ブンデスリーガの1部と2部のライブ放映権は長年にわたって、米21世紀フォックス傘下の独有料テレビ会社スカイ・ドイチュラントが独占している。DFLが行う入札で毎回、落札しているためで、DFLには放映権料として年4億8,600万ユーロを支払っている。

独占放映権の落札企業が1社に限られる現在の方式ではスカイ以外の企業が放映権を獲得することが難しいため、競合企業はノー・シングル・バイヤー・ルールの義務化を連邦カルテル庁に働きかけたもようだ。

放映権収入が多ければ多いほどDFLに加盟する各クラブの収入が増え、有力選手を獲得しやすくなることから、DFLと各クラブは入札ルールの改正で競争原理が高まり、同収入が増えるようにしたい考えだ。DFLのクリスチャン・ザイフェルト専務理事は先ごろ「ブンデスリーガは世界クラスのプレーをしなければならない。湯水のようにお金を使える英国、スペイン、イタリアと張り合うためには資金が必要だ。我々のメディアパートナーはこの目的を支持し資金を投じなければならない」と明言。放映権収入の大幅な拡大に意欲を示した。英プレミアリーグの来シーズンの放映権収入は23億ユーロとブンデスリーガを大幅に上回っている。

FAZ紙によると、ノー・シングル・バイヤー・ルールは2017年のシーズンから適用される方向だ。

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