コール預金で利息なしの銀行が急増

普通預金のようにいつでも現金を引き出せるにもかかわらず比較的高い利息がつくコール預金(Tagesgeld)の利息を0%とする銀行がドイツで増えている。価格比較サイトのフェリフォックス(VERIVOX)が8日、明らかにしたもので、欧州中央銀行(ECB)が3月の定例政策理事会で決定した追加金融緩和が背景にあるもようだ。

フェリックスは800以上の銀行のコール預金を対象に利息を定期的に調査している。それによると、預金額1万ユーロのケースで同利息が0%の銀行は2014年3月時点で2行にとどまっていたが、15年3月に20行へと増加。今年3月6日には55行となり、4月5日には96行へと達した。

ECBは3月10日の定例政策理事会で追加金融緩和を決めた。ユーロ圏のインフレ率が2月にマイナスとなるなどデフレ懸念が一段と高まったためで、民間金融機関が余った資金をECBに預け入れる際の金利(中銀預金金利)のマイナス幅を0.3%から0.4%に拡大。主要政策金利も従来の0.05%から0%へと引き下げた。

これを受けてコール預金の利息を0%とする銀行が増えたとみられる。フェリフォックスによると、同利息は最も高い銀行では約1%に上っている。

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