ドイツ政府は11日の閣議で、連邦道路料金法改正案を了承した。これまで高速国道(アウトバーン)と一部の一般国道に限られていたトラック走行料金(Lkwマウト)の課金対象をすべての国道に拡大。道路財源を増やし老朽化した国道の修復や新たな道路の建設に充てる計画だ。2018年半ばの施行を予定している。
Lkwマウトはこれまで、アウトバーン(総延長1万2,800キロメートル)では例外なく課金されてきたが、一般国道では片側2車線の区間(計2,300キロ)に限られていた。法案が施行されると、さらに3万7,000キロの一般国道が課金対象に加わり、Lkwマウトの収入は現在の年45億ユーロから最大65億ユーロに拡大することになる。
ドイツでは走行距離、車軸数および排ガス性能に応じたLkwマウトが05年1月に導入された。当初は課金対象がアウトバーンに限られていたが、アウトバーンから一般道に迂回するトラックが増えたため、そうしたトラックの走行が多い一部の一般国道も07年から有料化。その後、有料の一般国道を漸次、拡大してきた。昨年10月には課金対象とするトラックをそれまで総重量12トン以上にから同7.5トン以上に引き下げた。与党内ではさらに長距離バスと3.5トン以上の小型トラックに拡大することが検討されている。