独中堅自動車部品メーカーのカーコスティクス(レバークーゼン)は20日、中国の複合企業Liaoning Dare Industrial Company(徳爾グループ)が同社をカーライル傘下の投資会社アルプインベストから買収することで合意したと発表した。カーコスティクスは徳爾グループの支援を受けて中国、世界市場の開拓を加速する。取引金額は非公開。当局の審査などを経て売却手続きが第4四半期に終了すると見込んでいる。
カーコスティクスは自動車や他の産業向けに防振・断熱部品を製造している。従業員数は1,800人。昨年の売上高は2億8,000万ユーロで、営業利益(EBITDA)およそ3,000万ユーロを計上した。
アルプインベストは2年前にもカーコスティクスを売りに出した。この時は中国企業を含む複数の投資家が買収に関心を示したものの、買収提示額が低かったことから売却を見送った。
徳爾グループは産業用ディーゼルエンジンやCNC高圧洗浄機を製造するほか、金融サービスを手がけている。傘下の自動車部品部品メーカー、阜新徳爾汽車部件(Fuxin Dare Automotive Parts)はパワステポンプ、セミオートマチックトランスミッション(AMT)用オイルポンプなどを製造し、ゼネラル・モーターズ(GM)やイベコ、日産、北京汽車、上海汽車に納入している。