メルツ―米皮膚病治療薬事業を売却―

製薬大手の独メルツ(フランクフルト)が米国の皮膚病治療薬事業を現地競合のセベラに売却した。メルツの確認を得た情報として『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。取引金額は明らかにされていない。同社は主力製品であるアルツハイマー治療薬「メマンチン」の特許切れと新製品の開発の失敗を背景に業績が悪化しており、経営資源を絞り込んで立ち直りを目指す考えとみられる。

セベラに譲渡したのは抗真菌薬「ナフチン(Naftin)」「オンメル(Onmel)」と皮膚炎・湿疹用クリーム「アルヴェア(Aluvea)」の米国事業。オンメルは米国の抗真菌薬市場で主導的な地位を獲得する目的で2012年末に取得したばかりの製品であることから、メルツは事業戦略を一部、変更したことになる。

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