ドイツ連邦統計局が13日発表した2016年12月の卸売物価指数は前年同月比で2.8%上昇し、4年2カ月ぶりの大きな上げ幅となった。同物価の上昇は3カ月連続。上げ幅は10月の0.5%、11月の0.8%を大きく上回っており、物価の上昇基調は鮮明になった格好だ。
卸売物価をこれまで強く押し下げてきた石炭・石油製品は8.5%増となり、上昇へと転じた。このほか、スクラップ・リサイクル材料(+20.5%)、動物(+20.0%)、鉱石・金属(+9.8%)、牛乳・乳製品・卵・食用油脂(+4.9%)も上げ幅が大きかった。化学製品は4.2%低下し、穀物・葉たばこ・種子・飼料も1.9%落ち込んだ。
12月の卸売物価指数は前月比では1.2%増となり、5年9カ月ぶりの大幅な伸びを記録した。石炭・石油製品が5.6%上昇。動物(+4.1%)、スクラップ・リサイクル材料(+3.8%)も上げ幅が大きかった。
卸売物価は16年全体では前年比1.0%減となり、4年連続で落ち込んだ。石炭・石油製品が9.5%減、スクラップ・リサイクル材料が7.0%減、穀物・葉たばこ・種子・飼料が6.8%減、化学製品が5.4%減と大幅に低下。牛乳・乳製品・卵・食用油脂(-2.4%)、鉱石・金属(-1.7%)、コーヒー・茶・カカオ・香辛料(-1.6%)も前年を下回った。動物(+4.6%)、たばこ(+3.7%)、果物・野菜・じゃがいも(+3.1%)、情報機器・周辺機器・ソフトウエア(+0.5%)は上昇した。