技術監査サービス大手の独デクラ(シュツットガルト)は17日、独東部のクレットヴィッツにあるサーキット「ラウジッツリング」を11月1日付で買収すると発表した。同サーキットを改修して自動運転車、コネクテッドカー用の開発・テスト場へと改める計画で、同地にある技術開発拠点「デクラ・テクノロジー・センター(DTC)」を自動運転車・コネクテッドカー分野の中核拠点へと格上げする。買収金額は明らかにしていない。
デクラは現在、スペインのマラガにコネクテッドカーの小規模なテスト場を持つ。今後は中国にもテスト場を開設する予定。同社は世界で展開する自動運転車・コネクテッドカー用テスト場に差し当たり3,000万ユーロ強を投資する計画で、ラウジッツリングにはその3分の2を振り向ける。
ラウジッツリングには改修後、市内走行用テストコースが2カ所、郊外走行用テストコースが1カ所、高速道路走行用テストコースが1カ所、設置され、顧客の自動車メーカーやサプライヤーは製品開発に利用できるようになる。車車間・路車間通信に対応するほか、カメラ、レーザー、レーダーなど車載センターのテストも行えるようにする。
デクラのシュテファン・ケルブル社長は「自動化とネット化を組み合わせることは自動運転の将来にとって決定的に重要だ」と指摘。顧客が必要とするサービスをラウジッツリングで一手に提供していく考えを示した。