独電気電子工業会(ZVEI)が21日発表した独電機業界の7月の輸出高は前年同月比13.1%増の157億ユーロと大きく伸びた。欧州向け(98億ユーロ)と欧州域外向け(59億ユーロ)がともに2ケタ台の伸びを記録しており、ZVEIのチーフエコノミストは「輸出は現在、幅広い地域で拡大している」と述べた。
欧州向けで伸び率が特に大きかったのはロシアで、54.2%増の3億3,000万ユーロに拡大。チェコ(33.3%増の6億9,900万ユーロ)、ポーランド(14.2%増の6億8,000万ユーロ)、オランダ(13.1%増の7億9,900万ユーロ)、フランス(10.6%増の9億9,500万ユーロ)も2ケタ台の伸びとなった。トルコは4.5%増の2億6,800万ユーロ、イタリアは3.6%増の7億2,800万ユーロと伸び率が相対的に小さく、英国は4.4%減の8億3,900万ユーロへと落ち込んだ。英国向けの減少は今年初めて。欧州連合(EU)離脱の先行き不透明感とポンド安が響いた可能性がある。
欧州域外向けではメキシコが57.8%増の2億1,800万ユーロと好調で、韓国(28.2%増の2億4,300万ユーロ)、中国(23.6%増の16億ユーロ)、台湾(12.8%増の2億200万ユーロ)も2ケタ増となった。日本は7.9%増の2億5,500万ユーロ、米国は7.1%増の14億ユーロ。ブラジルは17.2%減の1億700万ユーロと大きく後退した。
1~7月の輸出高は1,135億ユーロで、前年同期を10.8%上回った。欧州向けが11.0%増の725億ユーロ、欧州域外向けが10.5%増の410億ユーロだった。