ドイツ銀行(フランクフルト)の筆頭株主である中国の複合企業・海航集団(HNAグループ)が同行への出資比率を一段と引き下げた。米証券取引委員会(SEC)にHNAが提出した資料で明らかになったもので、従来の7.64%から6.3%へと下げた。
HNAは2017年2月、低迷するドイツ銀株3.04%を取得して資本参加した。その後、出資比率を引き上げ一時は9.9%を保持していたものの、積極的な事業拡大が裏目に出て経営が悪化。中国政府と株主から中核事業の航空、旅行に経営資源を絞り込むよう圧力を受け、非中核分野の資産売却を進めている。
ドイツ銀には安定株主になる意向で出資したものの、現在は全面資本撤退の観測が出ている。