ドイツ連邦統計局が20日発表した1月の生産者物価指数は前年同月比の上昇率が2.6%となり、前月の同2.7%を0.1ポイント下回った。上げ幅の縮小は2カ月連続。最大の押上げ要因はエネルギーで7.2%上昇しており、エネルギーを除いた物価は1.2%増だった。
エネルギーでは電力の上げ幅が最も大きく11.7%に達した。電力公社などの配電事業者向けが25.5%、特別契約顧客向けが10.4%高くなった。一般世帯向けは1.1%の上昇にとどまった。
天然ガスも10.0%増と2ケタ台の伸びを記録した。産業向けが11.8%、発電所向けが8.5%高くなった。
石油製品は0.3%増と小幅な伸びにとどまった。液化石油ガスが21.1%減と大幅に下落したことで水準が強く押し下げられた格好。軽油は2.6%増、房用灯油は2.5%増だった。
中間財は1.2%上昇した。穀物粉が11.3%、飼料が10.1%の伸びを記録。銑鉄・鉄鋼・鉄合金も3.7%増と平均を上回る上昇となった。鉛・亜鉛・スズは15.9%減、二次原料は10.3%減と大きく落ち込んだ。
非耐久消費財は0.6%の上昇にとどまった。食料品が0.2%増と小幅な伸びだったことが反映された格好で、砂糖(18.7%減)、バター(7.5%減)、フルーツ・野菜ジュース(4.7%減)、コーヒー(4.0%減)は前年同月を割り込んだ。加工済みじゃがいもは14.2%、パン・ケーキ・焼き菓子は3.0%高くなった。
投資財と耐久消費財はともに1.6%増だった。
1月の生産者物価指数は前月比では0.4%増となり、2カ月ぶりに上昇した。エネルギーが0.6%増となり、全体をけん引。エネルギーを除いたベースでは伸び率が0.2%にとどまった。エネルギー以外では投資財が0.6%増、耐久消費財が0.4%増、非耐久消費財と中間財が0.1%増だった。