アウディ―管理職1割削減へ―

フォルクスワーゲン(VW)の高級車子会社アウディ(インゴルシュタット)が管理職を2022年までに約10%整理する考えだ。コスト削減の一環で、管理部門のスリム化やモデルバリエーションの削減にも取り組む。ブラーム・ショット新社長が『ハンデルスブラット』に明らかにした。

同社は独高級車3社のなかで最も業績が悪く、競合メルセデス、BMWに水をあけられている。ショット社長はこの状況を打開するための戦略を現在、作成しており、21日には大まかな方針を監査役会に説明した。3月14日の決算記者会見と5月23日の株主総会で詳細を明らかにする予定だ。

管理職は現在2,500人いる。このうち中級・下級管理職を対象に200~300人整理する考え。経営上の理由による解雇は行わず、希望退職の募集などを通して削減していく。

モデルバリエーションを減らすのは車種が多いとコストが膨らむため。エンジンの種類を3分の1削減するほか、小型車「A1」の3ドア車を廃止し、5ドア車に絞り込む。

これまで消極的だったVWブランド乗用車やポルシェなどとの協業も積極化し、シナジー効果を引き出していく。

これらの措置で年コストを150億ユーロ圧縮し、浮いた費用の一部を電気自動車(EV)の開発に充てる。販売する車両の25%を25年までにEVとするとした目標を2年前倒しで実現する方向だ。

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