メルク―為替差損が直撃、営業益10%以上減少―

製薬・化学大手の独メルク(ダルムシュタット)が7日発表した2018年12月期決算の営業利益(EBITDA)は前期比10.5%減の38億ユーロと大きく落ち込んだ。米ドルや南米通貨が対ユーロで下落したことが響いた格好で、為替差損は利益を8.9%押し下げた。売上高はは2.2%減の148億3,600万ユーロで、売上高営業利益率は前期の29.3%から25.6%へと下落した。

純利益は29.5%増の33億7,400万ユーロと大きく拡大した。一般医薬品事業を日用品大手の米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)に現金34億ユーロで売却したことが大きい。売却益を債務の圧縮に充てており、12月末時点の純債務は前年同日比33.9%減の67億100万ユーロへと低下した。

19年12月期は内部成長ベースの売上高で緩やかな増加、EBITDAで2ケタ台前半の伸びを見込む。

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