生産者物価の上げ幅が11カ月来の低水準に

ドイツ連邦統計局が4月18日発表した3月の生産者物価指数は前月比2.4%増となり、上げ幅は前月の同2.6%を0.2ポイント下回った。上昇率は11カ月来の低水準。最大の押上げ要因であるエネルギーの上げ幅が前月の7.5%から6.6%に低下したことなどが響いた。エネルギーを除いた物価は1.2%増だった。

エネルギーでは電力の上げ幅が最も大きく10.8%に達した。電力公社などの配電事業者向けが25.7%、特別契約顧客向けが7.1%高くなった。一般世帯向けは1.9%の上昇にとどまった。

天然ガスも6.8%増と大きな伸びを記録した。再販売事業者向けが8.9%、産業向けが7.2%上昇。発電所向けは0.2%低下した。

石油製品は5.9%の上昇。房用灯油が13.3%、軽油が7.5%高くなったのに対し、液化石油ガスは1.3%増と小幅な伸びにとどまった。

中間財は1.1%上昇した。穀物粉が10.6%、飼料が5.2%の伸びを記録。鉛・亜鉛・スズは7.6%減、二次原料は7.0%減、電子部品・電子集積回路は3.1%減と大きく落ち込んだ。

非耐久消費財は0.4%の上昇にとどまった。食料品が0.1%下落したことが反映された格好で、砂糖(16.0%減)、バター(11.1%減)は前年同月を大きく割り込んだ。加工済みじゃがいもは15.6%、パン・ケーキ・焼き菓子は3.3%高くなった。

投資財と耐久消費財はともに1.6%増だった。

3月の生産者物価指数は前月比では0.1%減となり、2カ月連続で落ち込んだ。エネルギーが0.9%低下して全体を強く押し下げた格好で、エネルギーを除いたベースでは0.1%上昇した。中間財は0.2%増、投資財と耐久消費財は0.1%増、非耐久消費財は横ばいだった。

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