乗用車新車登録2カ月連続減少、4月は-1.1%に

ドイツ連邦陸運局(KBA)が3日発表した4月の乗用車新車登録台数は前年同月比1.1%減の31万715台となり、2カ月連続で落ち込んだ。今年はイースター休暇が前年の3月から4月にずれ込んでおり、これが響いたもようだ。1~4月の新車登録台数は前年同期比0.2%減の119万807台へと縮小したものの、独自動車工業会(VDA)によると、独メーカーの国内新規受注は4月が前年同月比12%増、1~4月が前年同期比8%増と好調で、需要に陰りは出ていない。

4月の新車登録を動力源別でみると、電気自動車は50.4%増の4,768台と、これまでに引き続き大きく伸びた。環境対応車の購入補助金制度が追い風となっている。シェアは1.5%に上った。ハイブリッド車は54.9%増の1万6,814台で、シェア5.4%を記録した。プラグインハイブリッド車は5.4%増の3,003台と比較的小さな伸びにとどまった。シェアは1.0%だった。

ガソリン車は前年同月比で5.1%減少し、シェアは昨年4月の61.6%から59.1%へと低下した。ディーゼル車は0.9%減少したものの、シェアは33.4%から33.5%へと伸びた。

新車の走行1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は平均158.6グラムだった。欧州連合(EU)では昨年9月に排ガス検査方式が変更されたことから、KBAは今年、CO2排出量の前年同月比を公表しないことにしている。

車種別ではキャンピングカーの伸び率が最も大きく、39.8%に達した。SUV(同18.2%)、オフロード車(10.4%)、超小型車(9.2%)も高い伸びを記録した。減少幅が最も大きかったのは中大型で、前年同月を20.5%割り込んだ。販売台数が最大のコンパクトカー(シェア20.5%)も7.3%減と振るわず、人気上昇が続くSUV(同19.5%)との差が1ポイントに狭まった。

社用・公用車としての登録は1.3%減、マイカーとしての登録は0.6%減で、シェアはそれぞれ61.3%、38.6%だった。

増加率が最も大きかったブランドはテスラで、前年同月比442.5%増の575台へと急拡大した。これにレクサス(52.1%増の333台)、三菱(37.7%増の4,748台)が続いた。

ドイツ車ではスマート(25.0%増の4,514台)とBMW(17.4%増の2万4,748台)が2ケタ増となり、メルセデス(1.6%増の2万9,590台)、ポルシェ(0.6%増の3,093台)も前年同月を上回った。フォード(0.9%減の2万4,342台)、オペル(5.2%減の1万8,953台)、VW(11.2%減の5万7,526台)、アウディ(12.8%減の2万3,007台)、ミニ(13.8%減の3,697台)は減少した。

レクサスと三菱以外の日本車ではマツダ(7.0%増の5,445台)が増加した。その他のブランドはトヨタが0.2%減の7,889台、日産が10.1%減の3,366台、スズキが11.0%減の2,591台、スバルが25.7%減の497台、ホンダが28.8%減の1,408台だった。

日本車以外の主な輸入ブランドではフィアット(26.0%増の1万36台)、ボルボ(20.6%増の4,160台)、ランドローバー(17.9%増の1,665台)、シトロエン(15.6%増の5,606台)、ジャガー(11.1%増の851台)が2ケタ増を記録。現代(5.2%増の1万539台)、ダチア(5.0%増の6,992台)、プジョー(4.1%増の6,419台)、ルノー(4.0%増の1万1,379台)も増加した。その他は双竜が横ばいの206台、シュコダが1.3%減の1万6,851台、ジープが1.7%減の1,293台、セアトが8.9%減の1万148台、起亜が11.8%減の5,711台、アルファロメオが16.4%減の377台、DSが32.6%減の205台だった。

一方、VDAが3日発表した4月の国内乗用車生産台数は41万4,300台で、前年同月を15%下回った。輸出台数は23%減の30万5,800台。1~4月は生産台数が前年同期比12%減の168万900台、輸出台数が14%減の128万1,200台だった。

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