ドイツ連邦統計局が20日発表した4月の生産者物価指数は前年同月比2.5%増となり、上げ幅は6カ月ぶりに拡大へと転じた。最大の押上げ要因はこれまでに引き続きエネルギーで、6.6%上昇。エネルギーを除いた物価は1.3%増だった。
エネルギーでは電力の上げ幅が最も大きく10.8%に達した。電力公社などの配電事業者向けが23.6%、特別契約顧客向けが7.8%高くなった。一般世帯向けは2.8%の上昇だった。
天然ガスも6.1%増と大きな伸びを記録した。再販売事業者向けが8.7%上昇。産業向けは1.8%増で、上げ幅は前月の同7.2%から大幅に縮小した。発電所向けは2.3%減で、下げ幅は前月の0.2%から拡大した。
石油製品は5.8%の上昇。房用灯油が7.8%、軽油が5.5%高くなったのに対し、液化石油ガスは0.9%下落した。
中間財は1.0%上昇した。穀物粉が10.1%、コンクリート・セメント・石膏が4.5%の伸びを記録。鉛・亜鉛・スズは5.3%減、電子部品・電子集積回路は3.8%減と大きく落ち込んだ。
非耐久消費財は1.5%増となり、上げ幅は前月の0.4%から拡大した。食料品が0.1%減から1.8%増へと転じたことが大きい。豚肉と加工済みじゃがいもはそれぞれ15.9%高くなった。パン・ケーキ・焼き菓子は3.9%増。バター(15.5%減)、砂糖(15.3%減)、コーヒー(3.6%減)は前年同月を割り込んだ。
耐久消費財は1.6%、投資財は1.5%の幅で上昇した。
4月の生産者物価指数は前月比では0.5%増となり、3カ月ぶりに上昇した。非耐久消費財が1.1%増、エネルギーが1.0%増となり全体を強く押し上げた格好。エネルギーを除いたベースでは上げ幅が0.3%だった。中間財と耐久消費財は0.2%増、投資財は0.1%増だった。