観光客向けのアクティビティや博物館予約の仲介プラットホームを運営する独スタートアップ企業ゲットユアガイドは16日、ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)を中心とする企業連合が同社に4億8,400万ドル出資したと発表した。調達資金を事業の拡大に充てる。
ゲットユアガイドは2009年の設立。旅行や航空券がオンラインで予約できるのに対し、観光客向けのアクティビティなどは現地に行かないと予約できないことに着目して事業を立ち上げた。
当該市場は観光分野で最も速いスピードで拡大している。市場規模は現在の1,500億ドルから20年には1,830億ドルに拡大する見通し。
同市場にはシェア2%超のプレイヤーが存在せず、小規模企業がひしめき合っている。ゲットユアガイドは今回、獲得した資金をもとに事業の拡大を進め、大プレイヤーへと成長する考えだ。ヨハネス・レック社長はロイター通信に、長期的に新規株式公開(IPO)も視野に入れていることを明らかにした。
今回はSVFのほか、シンガポール国営投資会社テマセク、ベンチャーキャピタルのレークスター・アンド・ハートコアから資金を調達した。レック社長によると、これら3社は同社を10億ドル強と評価して出資しており、合計の出資比率は50%弱に上るもようだ。
SVFがドイツのスタートアップ企業に資本参加するのは今回で2件目。昨年には中古車販売ポータルの独アウト・アインツに4億6,000万ユーロを出資した。