カードと現金が売上ベースで逆転

カード決済はドイツの小売売上(実店舗ベース)に占める割合が昨年50.5%に達し、最大の決済手段になったことが、小売市場調査機関EHIの調べで分かった。現金決済は1.8ポイント減の46.5%となり、初めて首位から転落している。EHIは新型コロナウイルスの感染拡大受けて現金利用が減少していることを踏まえ、カード決済の比率が2022年には58.1%に拡大するとの見方を示した。

小売売上に占めるカード決済の割合が増えたのは、比較的少額の支払いでもカードを利用するケースが増えているためだ。平均支払額はクレジットカードで前年の54.92ユーロから41.72ユーロへと大幅に低下。ジロカード(デビットカード)でも43.76ユーロから40.85ユーロへと下がった。

ジロカードを使える端末が増えていることもカード売上の増加につながっている。同端末の数は10年の67万8,000個から87万1,000個へと拡大した。

カード決済売上比率50.5%の内訳をみると、最も多いのはジロカードで、33.6ポイントを占めた。クレジットカードは7.6%だった。

決済件数ベースのシェアでは現金が72.9%と全体の約4分の3を占めた。ただ、前年に比べると3.2ポイント低下している。カードのシェアは26.1%で、ジロカードが17.7ポイントを占めた。クレジットカードは3.8%にとどまった。

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