5月製造業受注10%増加、自動車は上げ幅44%に

ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が6日発表した5月の製造業新規受注指数(2015年=100、暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比10.4%増となり、統計を開始した1991年以降で最大の伸びを記録した。増加は4カ月ぶり。新型コロナ危機からの回復がようやく始まったもようだ。経済省は「製造業の景気後退は底を打った」との見方を示した。それと同時に、新規受注指数の水準が71.1と極めて低い水準にあることや、ユーロ圏外からの受注の回復が鈍く世界経済が厳しい状況にあることを指摘。製造業の景気回復の道のりは長いとの見方を示した。

5月の製造業受注は国内が12.3%、国外が8.8%増えた。国外はユーロ圏の増加幅が20.9%に達したのに対し、ユーロ圏外は同2.0%にとどまった。

伸び率を部門別でみると、投資財は20.3%に上った。自動車が44.4%に達し全体を強く押し上げた格好だ。中間財は0.4%と小幅な伸びにとどまった。消費財は4.7%。

新規受注を特殊要因によるブレが小さい2カ月単位の比較でみると、4~5月は前の期の2~3月を実質28.6%割り込んだ。国内が23.4%、国外が32.3%の幅で縮小した。

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