自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)が23日発表した2020年4-6月期(第2四半期)決算の営業損益(EBIT、調整済み)は7億800万ユーロの赤字となり、前年同期の黒字(24億4,700万ユーロ)から大幅に悪化した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う需要の激減が響いた格好。純損益は19億600万ユーロの赤字で、赤字幅は前年同期の12億4,200万ユーロから膨らんだ。
売上高は301億8,400万ユーロとなり、29%減少した。販売台数が34%減の54万1,833台に落ち込んだことが反映されている。
乗用車・バン部門のEBIT(同)は前年同期の黒字(11億4,800万ユーロ)から2億8,400万ユーロの赤字へと転落した。売上高は25%減の189億4,900万ユーロで、売上高営業利益率は4.5%からマイナス1.5%へと悪化した。
トラック・バス部門は売上高が46%減の62億ユーロと減収幅が特に大きかった。EBIT(同)は8億3,400万ユーロの黒字から7億4,700万ユーロの赤字へと転落。売上高営業利益率は7.2%からマイナス12.0%へと落ち込んだ。
金融と移動サービスを手がけるモビリティ部門は売上高が10%減の64億5,000万ユーロ、EBIT(同)が35%減の3億1,300万ユーロだった。
同社は今月上旬、財務基盤の改善に向けてコスト削減を強化する意向を表明した。その一環で人員削減を従来計画の1万人強から拡大する考え。メディア報道によると、最大3万人を整理するもようだ。