製造業新規受注2カ月連続増、6月は改善幅28%に拡大

ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が6日発表した6月の製造業新規受注指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比27.9%増となり、2カ月連続で拡大した。改善幅は前月の10.4%を大きく上回っている。新型コロナ危機からの回復が続いており、新規受注は大型受注を除いたベースでも23.8%伸びた。

増加幅が最も大きかった部門は投資財で、45.7%を記録。自動車・自動車部品では66.5%に達した。中間財は10.6%、消費財は1.1%だった。

地域別では国内が35.3%増と特に大きく伸びた。ユーロ圏(ドイツを除く)は22.3%増、ユーロ圏外は21.7%増だった。

4~6月(第2四半期)の製造業新規受注指数は前期を実質22.9%下回った。4月のロックダウン(都市封鎖)が響いた格好。国内の減少幅は13.9%と相対的に小さかったものの、国外はユーロ圏が26.2%、ユーロ圏外が30.7%に達した。

6月の製造業受注はコロナ危機前の2019年10~12月(第4四半期)の90.7%と、依然として低い水準にとどまっている。経済省は国外受注回復のスピードが遅いことを踏まえ、今後の景気回復の足取りは鈍いとの見方を示した。

上部へスクロール