フランクフルト証券取引所を運営するドイツ取引所は19日、上場最大手企業30社を対象とする株価指数DAXに出前仲介プラットホーム運営のデリバリー・ヒーローを採用すると発表した。DAX採用の金融サービス大手ワイヤーカードが6月に経営破綻したことから、新ルールに基づいてワイヤーカードを除外。代わりにデリバリー・ヒーローを24日付でワンランク下のMDAXから昇格させた。
DAXの従来ルールでは、ワイヤーカードは9月まで採用銘柄にとどまることになっていた。だが、経営破綻したにもかかわらずDAXに採用され続けていることへの批判が強まったことから、ドイツ取引所は市場参加者を対象にアンケートを実施。その結果を踏まえ、経営破綻した企業は定期入換を待たずにDAXなどの株価指数から除外する新ルールを導入した。
ワイヤーカードはハイテク株を対象とするTecDAXからも除外される。
デリバリー・ヒーローは2011年の設立で、17年6月にフランクフルト証券取引所で新規株式公開(IPO)を実施した。今回のDAX採用により、会社設立から10年足らずで独株式市場のトップグループ入りを果たすことになる。
ワイヤーカードの除外とデリバリー・ヒーローのDAX昇格に伴い、TecDAXにはレーザーシステム製造のLPKFレーザー・アンド・エレクトロニクス、MDAXには半導体製造装置のアイクストロン、SDAXにはホームセンター大手のホルンバッハが採用された。