コンチネンタル―人員削減を1.5倍の3万人に拡大―

自動車部品大手の独コンチネンタル(ハノーバー)は1日、2029年までの10年間に従業員を約3万人削減する方針を発表した。昨秋時点では2万人の削減を予告していたが、新型コロナ危機の影響で世界の自動車生産の低迷が長期化する公算が高まったことから、人員整理を拡大する。23年からコストを年およそ5億ユーロ圧縮するとした目標も2倍の10億ユーロ以上へと引き上げた。

同社は昨年9月、構造改革計画を発表した。世界の自動車生産が減少するなど経営を取り巻く環境が悪化する同時に、車両の「通信端末化」「自動運転化」「シェア化」「電動化」を意味するCASEを背景に業界が大きな転換期を迎えていることから、経営資源を将来性の高い分野へと集中して、持続的な成長と財務の強化を実現することが狙いだ。これに伴い工場閉鎖などを実施することから、世界の従業員(24万4,000人)の約8%に当たる2万人が影響を受ける見通しを示していた。これまでに3,000人の整理を完了している。

今回の人員削減拡大方針を受け、ドイツ国内の整理対象者数は従来計画の7,000人から1万3,000人に拡大することになった。

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