シーメンス―機械駆動装置子会社売却も―

電機大手の独シーメンス(ミュンヘン)が機械駆動装置子会社フレンダーを売却する可能性が出てきた。これまでは新規株式公開(IPO)を優先する姿勢を示してきたが、ここにきて売却に向けた動きを示している。買収に前向きな企業向けにシーメンスが送付した文書をもとに『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が28日付で報じた。投資会社が買収に関心を示しているという。

フレンダーは産業・風力発電機用の減速機・増速機・継手を生産するとともに保守・メインテナンスサービスを手がける企業で、シーメンスは2005年に買収した。買収後はシーメンスの機械駆動装置(MD)事業へと改められたが、17年10月1日付で旧社名のフレンダーで分社化された。

フレンダーはシーメンスの中核事業に属しておらず、放出するのは時間の問題。非中核事業の統括責任者は8月、IPOを計画していることを明らかにしたものの、IPOよりも条件の良い買収提案があれば株主への信認義務に基づき検討する意向を表明していた。広報担当者は今回FAZ紙に、この姿勢に変わりがないことを明らかにした。

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