「移行期間」終了後に銀行業界は混乱せず=独中銀

ドイツ連邦銀行(中銀)は、新しい通商協定が結ばれない状態で欧州連合(EU)からの英国の「離脱移行期間」が終了してもEU域内の銀行業界に混乱は生じないとみている。連銀のヨアヒム・ヴュルメリング理事(銀行監督担当)は2日、「規制、監督当局と銀行は(移行期間終了直後の)2021年1月1日の障害や混乱を回避するために全力を尽くしてきた」と指摘。英ロンドンで提供されてきた金融サービスはすでに大陸欧州でもすべて提供されるようになっているとして、金融の安定性が危機にさらされることはないとの認識を示した。

英国のEU離脱に伴いドイツの金融都市フランクフルトに移管される銀行の資産については総額6,750億ユーロに達するとの見方を示した。5大銀行が6月末までに移管した資産だけで1,580億ユーロに上っており、年末までにはさらに3,970億ユーロ増える見通しという。

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