BMW―2四半期ぶり黒字に―

高級車大手の独BMW(ミュンヘン)が4日発表した2020年7-9月期(第3四半期)決算の純利益は前年同期比17.4%増の18億1,500万ユーロへと拡大した。黒字計上は2四半期ぶり。前期はコロナ禍の直撃を受けて赤字に転落していた。7-9月期は中国事業が好調で、現地合弁からの営業外収入が利益水準を強く押し上げた。

営業損益(EBIT)は19億2,400万ユーロの黒字となり、前期の赤字から好転したものの、前年同期比では15.9%減少した。金融サービスが27.7%減の4億3,800万ユーロと大きく後退。主力の乗用車も2.5%減の14億7,700万ユーロへと縮小した。

売上高は262億ユーロで、1.4%減少した。乗用車が4.2%減の219億6,200万ユーロへと落ち込んだことが響いた。オートバイは需要拡大を受けて14.2%増加。金融サービスも4.4%増えた。乗用車部門の売上高営業利益率は6.7%で、前年同期を0.1ポイント上回った。

20年12月通期の業績見通しは据え置いた。税引き前利益(EBT)で大幅な減少、自動車部門の売上高営業利益率で0-3%を見込む。新型コロナウイルスの感染が再び拡大し、欧州の多くの国でロックダウンが再導入されていることから、10-12月期(第4四半期)は業績が圧迫されると予想している。

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