電機大手の独シーメンス(ミュンヘン)が12日発表した2020年9月通期決算の産業分野の営業利益(EBITA、調整済み)は75億6,000万ユーロとなり、前期を3%下回った。コロナ禍に伴う景気減速や人員削減費用の計上が響いた格好で、産業IoTを手がける「デジタル・ソリューションズ」部門を除く3部門が減益となった。産業分野の売上高営業利益率は14.3%で、前期(14.4%)とほぼ同水準を保った。
金融サービスと放出予定の事業を含めたシーメンス全体の売上高は571億3,900万ユーロで、前期を2%下回った。新規受注高は7%減の599億7,700万ユーロで、BBレシオ(新規受注の対売上比)は1.05となった。株主帰属の純利益は22%減の40億3,000万ユーロへと落ち込んだ。
21年9月期は売上高と税引き後利益(20年9月期:42億ユーロ)で緩やかな増加、産業部門の売上高営業利益率で17~18%を見込む。新規受注は売り上げを上回ると予想している。