企業景況感が悪化、ロックダウン再導入響く

Ifo経済研究所が24日発表した11月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は90.7となり、前月を1.8ポイント下回った。同指数の減少は2カ月連続。新型コロナウイルスの感染者数が大きく増えたことを受けて、ロックダウン(都市封鎖)が再導入されたことが響いた格好で、特に制限措置の影響が大きいサービス部門で景況感が大幅に悪化した。Ifoのクレメンス・フュスト所長は「コロナの第2波はドイツ経済の回復を中断させた」と述べた。

現状判断を示す指数が0.4ポイント減の90.0、今後6カ月の見通しを示す期待指数が3.2ポイント減の91.5へと落ち込んだ。

現状を「良い」と判断する企業の割合から「悪い」の割合を引いた数(DI)と、今後6カ月の見通しを「良い」とする割合から「悪い」の割合を引いた数(DI)の中央値はマイナス1.6となり、前月のプラス2.2から3.8ポイント低下した。同値がマイナスの領域に沈むのは7月以来で4カ月ぶり。サービス業は前月のプラス3.8からマイナス3.1へと6.9ポイント低下した。観光客の宿泊が禁止されたホテル業界と、店内での飲食が禁止されたレストラン業界で悪化が目立つ。

流通業界の数値も前月のマイナス0.2からマイナス4.0へと3.8ポイント落ち込んだ。現状判断と先行き見通しがともに悪化。小売店では現状判断が特に厳しくなっている。

製造業はプラス3.5となり、前月のプラス1.5から2.0ポイント上昇した。改善は7カ月連続。最低だった4月(-42.1)からの上昇幅は45.6ポイントに上る。先行き見通しは悪化したものの、新規受注の増加を背景に現状判断が改善した。

建設業はマイナス0.1となり、前月のプラス0.3からやや低下した。先行き見通しがやや悪化。現状判断は前月をやや上回った。

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