ロベルト・コッホ研究所(RKI)が20日発表したドイツの新型コロナウイルス新規感染者数は2万3,648人となり、1週間前の13日に記録した過去最高(2万3,542人)を更新した。増加のスピードは1週間で倍増していた10月下旬(ロックダウン再導入が決定された時期)に比べ鈍化しているものの、増加に歯止めがかかったとは言えない状況だ。
人口10万人当たりの直近7日間の新規感染者数は139.0人で、1週間前(140.4人)とほぼ同じ高い水準となった。同国では同50人を超えた地域を「危険地域」しており、ドイツは全体としてみると依然、危険地域に相当する格好だ。19日時点で同25人を下回ったのは国内412地域のうちわずか7地域にとどまった。264地域は100人を超え、250人超も19地域ある。
州レベルでみるとメクレンブルク・フォーポマーンとシュレスヴィヒ・ホルシュタインを除く14州で50人を超えた。16州のうち10州は100人超と極めて多い。
集中治療ベッドで治療を受ける患者は19日昼時点で3,588人となり、前週同日(3,186人)から13%増加した。集中治療を受ける患者の数は10月中旬から急速に増えており、19日の患者数は10月15日(655人)の約5.5倍に膨らんだ。集中治療ベッドは全体の22%に当たる6,273床が空いているものの、空きベッドの数は減少し続けている。1週間前の12日は全体の23%に当たる6,587床が空いていた。新規患者数が今後も高い水準で推移するとベッド数にゆとりがなくなり、医療崩壊につながる恐れがある。
人工呼吸器による酸素投与を受けている患者は2,084人(前週同日:1,813人)で、集中治療を受ける患者全体の57%(同56%)を占めた。