エネルギー高騰でインフレ率が一段と上昇

ドイツ連邦統計局が11日発表した2月の消費者物価指数は前年同月を5.1%上回り、上げ幅は前月の同4.9%から一段と拡大した。幅広い分野での原材料・部品不足に伴う価格の上昇が川下に転嫁されていることや、エネルギー価格の高騰がこれまでに引き続き響いている。ロシアのウクライナ侵攻の影響は2月の消費者物価に反映されていない。

エネルギーの上げ幅は22.5%となり、前月の20.5%を上回った。ロシアによる天然ガスの供給抑制や暖房油・自動車燃料の炭素税引き上げが背景にある。灯油は52.6%、天然ガスは35.7%、自動車燃料は25.8%、電力は13.0%高くなった。エネルギーを除いたインフレ率は3.3%だった。

食料品は5.3%上昇した。上げ幅は野菜(10.1%)、乳製品・バター(6.7%)、コーヒー製品(6.7%)などで大きい。エネルギーと食料品を除いた基礎インフレ率は3.0%だった。食品以外の消費財では植物・花(上昇率8.7%)、輸送機器(7.8%)で大きく上がっている。

サービス価格は2.8%上昇。住宅メンテナンス・修理は10.1%、自動車修理・メンテナンスは5.3%と上げ幅が大きかった。

前月比の消費者物価の上昇率は0.9%に上った。エネルギーは3.1%で、エネルギーを除いたインフレ率は0.6%だった。エネルギー以外で上げ幅が特に大きかったのは野菜(3.9%)、パック旅行(9.4%)など。果物は0.1%低下した。

欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が5.5%、前月比が0.9%だった。

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