自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が11日発表した2月のグループ新車販売台数は54万2,900台となり、前年同月を16.7%下回った。減少は8カ月連続。半導体不足に伴う生産低迷で大幅な販売減が続いている。
すべての地域で販売が落ち込んだ。減少幅は南米(41.6%減の2万5,400台)、中東・アフリカ(34.8%減の1万9,700台)、中東欧(23.3%減の4万2,800台)で特に大きかった。北米は16.1%減の5万5,600台、中国は14.4%減の19万3,800台、西欧は10.9%減の18万3,800台、中国以外のアジア太平洋は5.1%減の2万1,700台だった。
ブランド・グループ別でみると、大衆車(ブランド・グループ・ボリューム)は19.2%減の39万5,100台へと落ち込んだ。VWブランド乗用車が19.7%減の28万900台、シュコダが20.0%減の6万700台、セアト/クプラが21.7%減の2万8,400台、VWブランド商用車が7.0%減の2万5,100台となっている。
高級車(ブランド・グループ・プレミアム)は11.3%減の10万9,500台で、主力のアウディは11.5%減の10万7,800台。ポルシェだけを対象とするスポーツ車(ブランド・グループ・スポーツ)は13.6%減の1万6,900台だった。
商用車子会社トレイトンの販売台数は2万1,400台で、前年同月を8.4%上回った。MAN(2.2%減の1万1,600台)とスカニア(35.6%減の5,100台)は減少したものの、昨年7月に買収した米ナビスターの4,700台が加わったことから販売増となった。
1~2月のグループ販売台数は124万2,500台で、前年同期を15.9%割り込んだ。すべての地域で減少。減少幅は西欧で7.4%、中東欧で23.0%、北米で10.8%、南米で39.8%、中国で16.9%、中国以外のアジア太平洋で4.3%、中東・アフリカで33.4%に上った。
ブランド・グループ別では大衆車が18.1%、高級車が12.3%、スポーツ車が6.3%減少。トレイトンはMANとスカニアが減少したものの、ナビスターが加わった効果で14.3%増えた。