航空大手の独ルフトハンザがロシアの航空会社向けのメンテナンスサービスを全面停止した。メンテナンス子会社ルフトハンザ・テヒニクのヨハンネス・ブスマン社長が9日に明らかにしたもので、露航空会社12社の機材およそ400機が該当する。これに伴い同社の売上高は今年、2億4,000万~2億5,000万ユーロ減少する見通しだ。
ルフトハンザ・テヒニクは修理用の交換部品の一部を現在、ロシアに保管している。ブスマン社長はこれに絡んで、「国有化が実施された場合、これら部品の所有権は剥奪されると考えなければならない」との見方を示した。
同社の格納庫に現在、ロシアの機材はないものの、ロシアの航空会社にリースされている機材のエンジンは保管されている。これについてはリース会社に返還する意向を明らかにした。
西側諸国の制裁で交換部品の補給を断たれたロシアの航空会社がいつまで路線運営を維持できるかについては、予想が難しいとしたうえで、フライトできない機材が数週間以内に出てくる可能性はあると述べた。その場合、他の航空機から部品と取り外して取り付けることはあり得るとしている。