1月の対露貿易が輸出入とも大幅増加、輸入では石油・天然ガスが全体の65%に

ロシアがウクライナに軍事侵攻する直前の1月にドイツの対露貿易額が大幅に増えたことが、ドイツ連邦統計局の発表で分かった。それによると、ロシアからの輸入高は40億ユーロとなり、前年同月比で57.8%増加。同国向けの輸出高も30.7%増の21億ユーロへと拡大した。製品価格の上昇で増加幅が膨らんだという。

最大の輸入品目は石油・天然ガスで、26億ユーロ(54.2%増)と全体の65%を占めた。これに金属が4億5,200万ユーロ(80.2%増)、石炭が3億3,000万ユーロ(181.9%増)で続いた。

ドイツの石油・天然ガス輸入に占めるロシアの割合(金額ベース)は24.1%に上った。石炭は同49.1%とほぼ半分を占めている。金属は6.7%にとどまった。

対露輸出額が最も大きい製品は機械で、4億1,300万ユーロ(22.3%増)に上った。2位は自動車・自動車部品(21.0%増の3億4,900万ユーロ)、3位は化学製品(32.1%増の2億8,100万ユーロ)となっている。ドイツの輸出総額に占めるロシアの割合は2.0%に過ぎない。

欧州連合(EU)は2月の対露制裁で航空宇宙分野の製品・技術を同国に輸出することを禁止した。これに該当する航空機のドイツからロシアへの輸出額は昨年8億9,500万ユーロに上った。そのうち8億900万ユーロを15トン超の旅客機・貨物機(計12機)が占めている。

EUは石油精製に用いる製品の対露輸出も禁止した。この分野のドイツの対露輸出高は昨年6億7,260万ユーロに上った。対露輸出全体に占める割合は2.5%となっている。

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