仏石油大手トタルエナジーズのパトリック・プヤンヌ最高経営責任者(CEO)は5月25日の株主総会で、独東部のロイナ製油所で使用するロシア産原油の量を削減していることを明らかにした。ポーランドのグダニスク港経由で他国産を調達する取り組みが始まったことから、ドルジバパイプラインで輸入するロシア産の使用を減らせるようになった。
ロイナ製油所で5月に加工するロシア産原油の量は55万5,000トン。昨年10月の90万トン、今年2月の80万トンから大きく減少する。12月には45万トン、来年にはゼロとなる。欧州連合(EU)がロシアに対する新たな制裁で石油の輸入を禁止した場合は年内であっても同国産原油の使用を停止する。
グダニスク港経由では主に北海産のブレント原油を輸入する。同社はグローバルに事業を展開していることから、アフリカなど他の地域からも輸入できる。
グダニスクからロイナにはパイプラインで輸送する。約70万トン輸送能力を予約した。これまでに比べコストは上昇するという。