1-3月期ガス発電17%減少、石炭と再生エネは2ケタ増に

ドイツの1-3月期の天然ガス発電量(送電網への供給ベース)が前年同期比17.0%減の187億キロワット時(kWh)へと大幅に低下したことが、連邦統計局の発表で分かった。ロシア産の供給減を背景にガス価格が高騰したことが反映されている。石炭発電と再生可能エネルギー発電が大きく増えたことから、国内の発電総量は3.7%増の1,438億kWhへと拡大した。

石炭発電は12.5%増の453億kWhへと拡大した。原子力が49.0%減ったことから、在来型発電全体では8.0%縮小している。原子力が大幅に減ったのは昨年末に3カ所が停止され、稼働数が今年初から3カ所に減ったため。この残り3カ所も年末までに停止され、ドイツは原子力発電からの離脱を完了することになっている。

再生エネは21.0%増の678億kWhへと拡大した。風力発電が28.8%増、太陽光発電が34.7%増と大きく拡大したためだ。風力は比較対象の2021年1-3月期の発電量が天候の関係で少なかったことから、今年1-3月期はその反動で大幅に伸びた。太陽光は日照時間が長かったことが反映されている。

発電量が最も多かった電源は石炭で、シェアは31.5%に上った。前年同期を2.5ポイント上回っている。2位は風力で30.1%(前年同期24.2%)だった。3位は天然ガスで13.0%、4位は太陽光で6.3%、5位は原子力で6.0%となっている。

発電総量に占める在来型発電の割合は52.9%で、前年同期の59.6%から縮小した。再生エネは40.4%から47.1%に拡大したものの、過去最高(20年1-3月期の51.4%)に比べると4.3ポイント低い。

一方、ドイツの電力輸入量は105kWhで、前年同期を13.9%下回った。輸出量は16.9%増の235kWhへと拡大。輸入量の2.2倍強に達した。

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