デクセリアルズは22日、協業先の独自動車デザインハウスであるセムソテック・グループと共同で、最先端の車載ディスプレーのための光学ソリューションセンターを立ち上げると発表した。協業のシナジー効果をこれまで以上に引き出す考え。2023年上半期の稼働開始を予定している。
両社は20年10月に協業を開始。車載ディスプレーの提案や技術サポートを共同で進め、自動車のデザイントレンドの発信地であるドイツでのプレゼンスを高めてきた。具体的にはそれぞれの専門性を活かし、デクセリアルズの光学弾性樹脂(SVR)や反射防止フィルムをセムソテックが車載ディスプレーの設計に組み入れ、完成車や車載ディスプレーメーカーへの試作サービスやソリューション提案を行ってきた。
新センターを設立することで、次世代の車載ディスプレーの実現に向けた取り組みとその採用拡大を加速させる。セムソテックの独カーム工場内に広さ約3,000平方メートルの施設を設置。デクセリアルズの新製品であるインクジェット塗布方式に対応した光学弾性樹脂「ジェッタブル・エスブイアール」の塗布装置や、車載ディスプレーの新しいトレンドである大型・曲面・異形ディスプレーに対応した最新の塗布・貼合装置を導入する。顧客企業は自ら設備を追加導入することなく最先端の車載ディスプレーの設計、試作、検討を行えるようになる。