消費者信頼感2カ月連続で過去最低に

市場調査大手GfKが7月27日発表したドイツ消費者信頼感指数の8月向け予測値は7月の確定値(-27.7ポイント)を2.9ポイント下回るマイナス30.6ポイントとなり、1991年の調査開始後の最低を2カ月連続で更新した。インフレ高進と、暖房シーズンの到来を数カ月後に控えるなか天然ガスの供給不足懸念が強まっていることが響いた格好だ。

景気の見通しに関する7月の指数(8月向け予測値の算出基準の1つ)は前月を6.5ポイント下回るマイナス18.2ポイントとなり、コロナ禍初期の2020年4月以来の低水準へと落ち込んだ。前年同月に比べると約73ポイント低い。サプライチェーンのひっ迫、ウクライナ戦争、天然ガス供給不足を受け、製造業で生産削減・停止懸念が強まっていることが大きい。

所得の見通しに関する7月の指数(同)は12.2ポイント減のマイナス45.7ポイントとなり、統計開始後の最低を記録した。前年同月に比べると約75ポイント低い。ロシア産ガスの供給が現在の低水準にとどまったり停止すると、エネルギー価格のさらなる高騰が避けられず実質可処分所得が目減りするという事情が背景にある。ユーロの対米ドル安も響いている。

高額商品の購入意欲に関する7月の指数(同)は0.8ポイント減のマイナス14.5ポイントとなり、リーマンショックに端を発する金融・経済危機の最中にあった08年10月以来の低水準を記録した。エネルギー・食品価格高騰のしわ寄せで家計のゆとりがなくなったり、小さくなっている。

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